Nさん(ゲイ)ががん。
同姓中のTさんと共に、治療とお金の闘い、最終章。
■治験への賭け
私はセカンドオピニオンを勧め、新薬治験の提案を受けた。
Nさんは渋ったが、Tさんが背中を押した。
1クール終了。
製薬会社は「イイですね、数値がやや改善」と決まりきった表現。
Nさんはさらに痩せ、30分と起きていられない程に体力低下。
加えて新薬の副作用、1型糖尿病が発覚。
傷病手当(18か月)が終了。
Nさんは言った。
「蜘蛛の糸が切れました。治療やめたい」
■会社との攻防
多くの会社は、傷病手当=休職期間、終われば解雇。
Nさんの会社も例外ではない。
私は提案した。
「平社員でもいい、もう半年だけ無給在籍させて欲しい」
交渉の末、許可が出た。
帰れるチャンスができた!
■新薬2クール目
2クール目終了の検査で
「がん細胞、消えました」
あまりに呆気ない説明。2人はポカンと。
抗がん剤・免疫療法が終わった。
あとはホルモン療法、副作用(糖尿病など)の治療。
今度は副作用、ほぼない。
Nさんの体力は、目に見えて回復した。
休職23か月。
ついにNさん、再復職。
■未来へ
「坊主頭を見せるとみんな優しくしてくれたのに、
毛が生えてきちゃって」
と笑うNさん。
「今回のことが無ければ、Nに養われる人生でした。
これからは2人で立てる自分になりたい」
真っ直ぐな眼差しで語るTさん。
治療は、まだ数年続く。
再発リスクも高い。
LGBTであることで不便も続く。
しかしN・Tさんは、
養子縁組・住宅の共同名義・自立した仕事、、、
1つ1つ現実に向き合い、
“支え合う2人”から”共に生きる2人”になった。
