転院の申し出に、主治医は猛反対した。
「転院なんて無謀だ、静かに過ごすほうがいい」
いつもおっとりなTさんが、拳を握り締めて訴えた。
「まだ死ぬって決まってない」

■3つ目の病院:拠点病院
拠点病院は国が指定した、がん治療の高度な医療体制、
多方面のサポートが期待される。

なにより、スタッフ全員がN・Tさんを“普通”に扱った。
たったそれだけのこと、
それだけでNさんは数か月ぶりに笑った。

■奇跡の回復
4か月後。
全身転移のがんは、残る数箇所まで減少。
「帰れますよ、2人の家に」
余命宣告が、白紙になった瞬間。
Tさんは大泣きしながら、やっと笑えた。

Nさんは今、職場復帰の準備中。
同時に2人は、養子縁組の手続きを進めている。
“お金”ではなく、生きた証を相手に残したい一心。
“手続の利便性”ではなく、何があってもそばにいられるように

今さらながら、こんな当たり前に手間が掛かるLGBT
文句を言っても始まらないと、彼らは自分が動いた。

■LGBTとがん
がんは、病気と戦い、気持ちと戦い、お金と戦う。
LGBTは更に、社会とも戦う
言えないことが多く、医師との疎通が取りにくいのも問題。
そんな情報を届け、逃げずにあなたの人生を直視する。
それが私のブログです。

Nさん、
この後、がんの本当の恐ろしさを知ることになる。
 

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